2007年に起こった「リンゼイ・アン・ホーカーさんの殺人事件」
犯人として指名手配された市橋達也さんは、約2年7か月の逃亡生活の末に逮捕されました。
今回は、市橋達也さんの殺人動機や被害者リンゼイさんとの関係について調べました。
市橋達也の動機は?なぜ殺した?
市橋達也さんの殺害動機は、被害者リンゼイさんに暴行した後事件が明るみになるのを防ぐためとのこと。
市橋達也さんの殺害動機を説明するには、まずリンゼイさんの殺人事件の内容を知る必要があります。
リンゼイ・アン・ホーカー殺人事件
2007年3月26日、千葉県市川市でリンゼイ・アンホーカーさんが市橋達也さんに殺害されました。
最初に事件が動いたのは、リンゼイさんのルームメイトが
リンゼイさんが行方不明だ
と警察に相談したことではじまります。
リンゼイさんのルームメイトの相談を受け、千葉県警はリンゼイさんの家を確認します。
すると、リンゼイさんの家でメモを発見。
メモには
・電話番号
・メールアドレス
・リンゼイさんの似顔絵と思われる絵
が記載。
そこで、リンゼイさんの自宅を捜索後に千葉県警が市橋達也さんが住むマンションを訪れました。
警察からの突然の訪問に対応しようと部屋を出た市橋達也さんですが、警察の一瞬の隙をついてマンションの非常階段を駆け下り逃走。
しかし、市橋達也さんは非常階段で待ち構える捜査員も振り切って逃走に成功します。
その後、付近を捜索していた捜査員が逃走後物陰に隠れていた市橋達也さんを発見。
そして、捜査員が市橋達也さんの自宅を捜索するとベランダにバスタブがあるのを見つけます。
バスタブには砂が入っていましたが、砂の中からは人の手が。
怖すぎる…
バスタブの砂の中には、リンゼイさんが埋められていました。
市橋達也さんの自宅にリンゼイさんの遺体があったことや市橋達也さんが逃走を図ったことから、警察は犯人だと確信したようです。
市橋達也の殺害動機は事件が明るみになるのを防ぐため?
市橋達也さんの殺害動機は、リンゼイさんを暴行したことが明るみになるのを防ぐためだそう。
市橋達也さんは、当初性的な暴行を行う目的でリンゼイさんを襲いました。
市橋達也さんは、リンゼイさんに好意を寄せていたそう。
ただ、市橋達也さんとリンゼイさんは交際しておらず市橋達也さんの一方的な好意であったようです。
リンゼイさんが自宅に入ったところで、市橋達也さんは後ろから抱きつきます。
しかし、驚いたリンゼイさんが抱きついた市橋達也さんを激しく抵抗。
そりゃあ、急に抱きつかれたらビックリして抵抗しますよね
市橋達也さんは抵抗するリンゼイさんに暴行を行い、結束バンドで拘束します。
その後、リンゼイさんは拘束を解いて逃げようとしますが市橋達也さんに見つかって再び捕まってしまいました。
逃げようとするリンゼイさんをみて、市橋達也さんは
このまま逃げられたら警察に駆け込むかも
そうなったら事件が明るみになってしまう
と考えました。
そして、市橋達也さんはリンゼイさんの首を絞めて殺害します。
市橋達也さんの殺害動機は、実に自分勝手なものでした。
市橋達也さんの殺害動機は本当にひどいものだと感じます
市橋達也は親しくなりたかったけど逃げたから?
好意を寄せていたリンゼイさんに抵抗され、逃げられそうになったことが市橋達也さんの殺害動機です。
当初市橋達也さんがリンゼイさんに好意を寄せていたことから、市橋達也さんはリンゼイさんと親しくなりたいと考えていた様子。
実際、市橋達也さんは逮捕後に
リンゼイさんと親しくなりたかった
と語っていたようです。
親しくなりたいと考えた市橋達也さんは、リンゼイさんに連絡先を書いたメモを手渡しています。
市橋達也さんとメールのやり取りとしていたリンゼイさんですが、リンゼイさん側に好意があったかは不明。
じゃあ、なんでリンゼイさんは市橋達也さんの自宅に行ったの?
実は、リンゼイさんは市橋達也さんの自宅を訪れる前に2人で喫茶店へ行っています。
市橋達也さんは、リンゼイさんと仲良くなりたいと考えてリンゼイさんに
英会話のレッスンを受けたい
と申し出ていました。
当時リンゼイさんは英会話講師として働いていたので、市橋達也さんとはあくまで仕事として会ったようです。
そのため、市橋達也さんとリンゼイさんは喫茶店で英会話レッスンを行っていました。
しかし、市橋達也さんは
レッスン料が手持ちにないから、家にお金を取りに行きたい
と話してリンゼイさんと共に自宅へ。
そして、自宅に入ったところで事件が起こりました。
事件が起こった経緯を考えると、リンゼイさんは市橋達也さんに好意がなかった可能性が高そうです。
リンゼイさん側に好意がなかったことを考えると、市橋達也さんの殺害動機は本当に一方的なものですね。
市橋達也には事件当時彼女がいた?元カノの証言も
市橋達也さんには、事件当時交際していた彼女がいたと報じられています。
市橋達也さんは、リンゼイさんを拘束した後に彼女へ電話して
1週間ほど会えないかも
と話していました。
そして、逃走前には
一緒に死のう
と話していたことも明らかに。
さらには、逃走を図ったあとに彼女へ電話していたそう。
しかし、最後の電話に彼女は出なかったことから市橋達也さんは1人で逃走することにしました。
彼女がいるのにリンゼイさんにも声をかけるって…おかしいですよね
ちなみに、事件後にはネットの掲示板に市橋達也さんの元カノと名乗る女性が書き込みを行っています。
ただ、掲示板に書き込んでいた女性は市橋達也さんの学生時代の彼女で事件当時の彼女とは別の人物だそう。
市橋達也さんの学生時代の彼女は
彼が人を殺すなんて考えられない
優しくて思いやりがあり、勉強などにも一生懸命取り組んでいた
と語っています。
しかしその一方で
市橋達也さんが大学時代窃盗容疑で逮捕された後、なんで俺が逮捕されなきゃいけないんだとネチネチ言っていた
いつまでも言っているから、ビンタしたら反対に殴られまくった
と、市橋達也さんの暴力的な一面が分かるエピソードを披露。
ただ、市橋達也さんの元カノと名乗る女性が本当に元交際相手なのかは不明です。
あくまでネット掲示板での書き込みなので、赤の他人が面白がって書いた可能性もあります。
でも、このエピソードが本当なら市橋達也さんは元々暴力的な人だった可能性もありますね
市橋達也とリンゼイさんの関係や出会いは?
市橋達也さんとリンゼイさんが出会ったのは、市橋達也さんのナンパがきっかけ。
市橋達也さんとリンゼイさんが出会ったのは、事件の6日前。
そして、出会った場所は千葉県にある地下鉄の駅です。
その後、西船橋駅でリンゼイさんに
前に洗濯機を直してあげたんですけど、覚えてますか?
と声をかけますが、リンゼイさんは不審に思ったのか
人違いですよ
と否定。
ただ、市橋達也さんはそこですぐに身を引かずリンゼイさんに
・怪しいものじゃないですよ
・英語の個人レッスンをしてほしいんです
・水を飲ませてほしいです
と話し、リンゼイさんは自宅で市橋達也さんに水をあげています。
優しい人柄だったことや、日本人を信頼していたことから自宅にあげてしまったようですね
そして、1回3500円で英会話の個人レッスンを行うという名目で連絡先を交換。
その6日後に喫茶店で個人レッスンを行い、市橋達也さんの自宅にむかったところで事件は起こってしまいました。
2人が出会った経緯から、市橋達也さんとリンゼイさんは元々知り合いであったわけではないです。
・市橋達也さんは、リンゼイさんを仲良くなるために英会話の個人レッスンを依頼
・リンゼイさんは、あくまで仕事の一環として英会話の個人レッスンを引き受けた
2人は知り合いだったんじゃなくて、レッスンをする講師と生徒っていう関係だったでんすね
では、リンゼイさんを殺害した市橋達也さんは一体どんな人物だったのでしょうか?
市橋達也のプロフィール!人物像は?
まずは市橋達也さんのプロフィールを紹介します。
【市橋達也】
生年月日:1979年1月5日
出身地:岐阜県
出身大学:千葉大学園芸学部
市橋達也さんが生まれたのは、岐阜県。
そのせいか、高校生になる頃には医者になろうを考えていたようです。
しかし、父親は市橋達也さんの負担になると考えて「医者になりなさい」といったことは言わなかった様子。
しかし、通信簿に「がんばりましょう」と書かれていたことに対して怒りを見せ破ってしまうという一面も。
怒りすぎて破っちゃうって、すごいですね
中学生時代はバスケ部に所属して生徒会の役員も務めていましたが、教師からは
という印象を持たれていたそう。
そして、高校は進学校として知られる羽島北高校に進学します。
高校内では国立大学の理系学部を目指す生徒が所属するクラスに入って勉強をする一方で、運動神経が良かった様子。
そのため、高校内でも目立つ優秀な生徒だったと言われています。
しかし高校時代、周囲からは
という印象を持たれていたそうです。
市橋達也の初めての挫折は大学受験
市橋達也さんが初めて挫折を経験したのは、大学受験の失敗。
国立大学への入学を目指しますが、結果的には4回受験を失敗しています。
一人暮らしと聞くと自立しているイメージですが、市橋達也さんの一人暮らしはかなり優雅な物だった様子。
・住んでいたのは両親が所有するマンション
・両親から毎月15万円の仕送りがあった
それだけ聞くと、甘やかされて育ったのかな?と思いますね
1度は横浜国立大学に合格しましたが、中退して千葉大学園芸学部に入学しています。
大学生時代はスポーツをしていたこともあり「真面目な人」という印象だったとか。
また、大学では留学生とも交流していたそうです。
さらにはテーマパークで外国人に声をかけて似顔絵を描いてプレゼントするなどしていたそう。
そのため、大学時代から外国人女性に興味があったのでは?と考えられています。
大学を卒業後は定職につかず、両親の仕送りで自由な生活を楽しんでいた市橋達也さん。
しかし、そんな様子を見て両親からは仕送りを止められたようです。
医者にならなくてもいいから、とにかく一社会人として働いてほしいと考えたのかもしれませんね
市橋達也の事件後の逃亡生活は?
市橋達也さんの事件が注目されたのは、事件後の逃亡生活が衝撃的なものだったからです。
市橋達也さんは警察が家宅捜索に訪れて逃亡を図ったあとに、近くに捨てられていたゴミから衣類を探して着替えを行います。
その後、コンビニで裁縫道具などを購入して自分で整形。
・カッターでほくろを除去
・はさみで下唇を切って薄くした
・鼻に針で糸を通して鼻を細くした
自分で整形!?
内容を見るとかなり衝撃的ですね
鼻は美容整形をする際にかなり痛みを感じる場所だそうで、市橋達也さんのセルフ整形を聞いて美容整形医は驚いたようです。
その後は北関東へ逃亡し、各地を転々とします。
・青森県
・北関東
・関西
・四国
・沖縄のオーハ島
逃亡中は主に建設現場で働いていた市橋達也さん。
その際に何かを察知したのか、市橋達也さんは沖縄に逃亡することを決意します。
沖縄の無人島で生活しようと考えた市橋達也さんは、オーハ島へ。
しかし、準備ができていなかったことから1週間ほどで島を出ています。
それからは沖縄の建設現場で働きながらお金を稼いで再びオーハ島に。
ちなみに、オーハ島ではこのまま逃げ切れないと思い自殺を考えたこともあったそう。
オーハ島にしばらく済んだ後は大阪府で住み込みの仕事をして生計を立てたりと、逃亡中はとにかく日本各地に訪れていたようです。
しかし、整形を行った医師が市橋達也さんのことを不審に感じて警察に通報。
医師はほくろの除去箇所を見て市橋達也さんでは?と考えたようです。
さすが医師ですね
ちなみに、逃走した市橋達也さんの懸賞金は1000万円。
当初は100万円でしたが、逃亡生活が長くなったことで1000万円にひきあげられています。
逮捕後の反響は?イケメンと話題に
市橋達也さんが逮捕されて顔写真が公開されると、イケメンと話題になりました。
逮捕時の市橋達也さんの写真がこちら
市橋達也さんの顔写真が公開されると、イケメンだと話題に。
逮捕後、市橋達也さんは裁判員裁判にかけられます。
裁判ではリンゼイさんを死なせた事実は認めたものの、殺意があったわけではないと主張。
一方で被害者遺族は死刑判決を求めていましたが、被害者が1人だったこともあり無期懲役の判決を受けました。
その後は控訴するも棄却されたことで、無期懲役の刑が決定します。
服役後は自分の逃亡生活を綴った本を書いて出版して売上金を被害者遺族に渡そうとしますが、遺族は受け取りを拒否。
書籍化された後は、市橋達也さんの逃亡生活を基にした映画も制作。
逮捕後も市橋達也さんの様子は話題となり続けました。
2023年現在も市橋達也さんは服役中ですが、自分自身の罪と向き合ってリンゼイさんに謝罪の気持ちを持ちながら過ごしていただきたいです。
市橋達也に関する記事はこちら↓